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作者:七瀬

プロフィール

・1977年7月生まれ
・職業:某デリヘル店に勤務

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Archive for 7月, 2011

『ルームナンバー1044』 (3)

7月 22nd, 2011

「…お願いします、舐めて下さい…」

「よしよし、できるじゃないか、いい子だよ、お前はいい子だ、まず、よく見せてみなさい。他の男とやったかどうか確認するからな」

彼女は自分で両足を抱かえるよう押さえ丸くなり、ヴァギナは薄明るいライトの明かりに晒された。陰毛は短く整えられ、赤く熱をもった性器が息に合わせてヒクヒクと蠢き、パックリと開いたビラビラの奥から、どんどん愛液が溢れてお尻まで光らせている。

「見ているだけなのに、後から後から濡らして…まったく…」

彼女は顔を赤く染め、無言で恥に耐えている。

「毛は剃るな、と言ったのを忘れたのか?」

彼女のお尻をぎゅうっと掴む。

「ぅう…」

痛さに声を漏らし、お尻の穴がキュッとすぼまり、太股に力が入った。

「綺麗にまとまった陰毛はいやらしくないんだ。そういうのは、洋物のエロ動画みたいに太陽の下で笑いながらするセックスに似合うんだよ。パイパンなんて邪道だ。」

太股に指が食い込み、彼女は眉間の間に皺を寄せる。

「お前のクリトリスは包茎だから、こうやって剥いてあげるね。ほら、大きくなって、充血して真っ赤になっているよ。」

指の腹で軽く撫でると彼女は

「くぅっ」

っと高い声を上げて、腰をびくっと動かした。

「穴がパックリと開いているよ。お前、浮気しただろう?俺以外のチ○ポを入れたんだな、言ってみろ」

プリプリに大きくなったクリトリスを強く摘む。

「…センセイ、嫌、ぁあ…痛…」

「痛いのに、どんどんトロトロになって、お前はやっぱり変態だな」

彼女の腰がガクガクと振るえ始める。

「どうだ、俺以外のチ○ポいれたのか?」

「入れてません、入れてません」

「なら、どうしてこんなにパックリしているんだ」

クリトリスを強く刺激しながら聞き、彼女はいやらしい顔で痛さに耐えながらも濡らし続ける。

「…バイブで…センセイに貰ったバイブで、いっぱいやりました…」

「自慰行為をしたのか、お前は恥ずかしい女だよ、1人でやるなんて!」

「だって、センセイがいないから、寂しくて、夜になると…センセイ…」

彼女が浮気をしていてもしていなくても、それは俺には知りえない事実なのだから、どうでもいい。でも、もし彼女がこんな風に、誰かの前で乱れるなんて…俺は、想像もしたくない。俺は勝手だ。家庭があるから彼女の生活の面倒は見れない。金銭的にも、精神的にも、健康面も。家庭は壊せないから、しょうがない。それを彼女にわかって欲しいなどと言うのは、あまりにも理不尽な事だとわかっている。浮気をするな、なんて言える権利は俺にはない、知っている。だが、この従順さを俺以外の男の前で見せないで欲しい。

彼女はエネルギーを内に秘めたおとなしい女だ。不幸な生い立ちは誰のせいでもないと理解できるぐらいの大人であり、経済的に自立している。香港に行った時に買ってきたお土産の10万円近くもするブランド物のTシャツは、着心地がいいという理由でパジャマにしてしまうくせに、ゴーストバスターズのマークのTシャツを喜んで着るような、野蛮だが、物の価値を理解している女だ。彼女は他人に甘えられない性格のために、いつも限界まで我慢して我慢して、限界を少し超えてしまったところで引き返し、その引き返す時に、物の価値観とか、絵や文章へのインスピレーションを得ているのだろう。

こんなコンプレックスの塊みたいな女が、俺の前でだけ甘えられ、俺の前でだけ自意識から自由になれる、それが彼女の救いであり、俺の救いだ。

「センセイがいなくて寂しかったから、バイブをセンセイだと思ってズコズコやりました…」

涙声で訴える彼女が、素直に愛おしい。

「舐めてやるからな」

「…はい、お願いします」

女の神経が集中しているそこを、始めは舌を使いチロチロと舐めて、彼女の声が1段階高くなったところで、吸うようにクリトリスを刺激しながら、膣に中指を入れて膣壁の上の方を優しく擦ると、ヌルヌルと全体が締まってくる。

「いくなよ。まだ、いくな。いったら止めるからな。」

センセイ、センセイと言いながら、喘ぎなのか、泣いているのかわからない声で返事をする彼女の膣に入れた指を人差し指と中指の2本にして、お尻の穴に薬指を入れ、ゆっくりと動かすと、彼女の下半身全体に力が入り、ガクガクと腰が動いている。

「だめだ、いくな」

再びクリトリスを吸う。彼女へ入れた3本の指は熱くぎゅうぎゅうと締め付けられ

「ぁあ…センセイ…ごめんなさい」

そう言って、体が弓なりになり、魚のようにビクビクと跳ね、いってしまった。

涙まみれの彼女は悦楽の表情でぐったりと俺を見て、

「センセイ、大好き…」

と、笑顔で言った。

つづく

七瀬 小説